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親知らずの治療への考え方
人間の歯の中で一番遅く生えるのが「親知らず」。
痛くなくても「抜いた方が良い」と言われたり、生えたことも気が付かないまま「痛みの原因は親知らず」と言われる場合もあります。
親知らずの半分以上は横に生えたり顎の骨に埋まっていたり、隣の歯を圧迫したり異常な生え方です。顎に比べて歯が大きく生えるスペースがありません。
そのため、奥にある親知らずは歯ブラシが届きにくく虫歯になりやすい。少し歯の露出している場合感染して炎症をしばしば起こします。顎の周り組織は炎症が広がりやすいのです。また、横に生えた親知らずは歯並びを悪くすることもあります。
埋まっていておとなしくしている歯はそのままで良いのですが隣の歯に迷惑をかけるなら抜くことをお勧めします。
抜くタイミングは、「痛いからすぐに抜く」これは×です。抗生剤を服用して炎症を抑えてからです。長期的に見れば、できるだけ若い年齢で処置をした方がいいでしょう。回復力もあり隣の歯に影響が出ていない、高血圧症、糖尿病、など病気のための薬の服用がないことも安全な処置につながりますね。
最近では、親知らずの手前の第二大臼歯が横に生えたりもぐったりする方もいます。
下顎が小さくなる傾向と栄養豊富で歯が大きくなる傾向が相まって顎と歯の釣り合いが取れない率が約半分に達したと報告されてます。私はこの説が一番有力だと思います。
小さい顔が人気ですがますます親知らずや歯並びで悩む人が増えそうです。
2016.06.06